Evidence-Based Practice of Critical Care 24章〜25章
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feedme
on Jul 23, 2012
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通読勉強会
24. ~炎症とは?敗血症とは?MODSとは? 〜
・用語が一貫せずしばしば混乱が生じていることで,致死的感染症に罹患している重篤な患者のケアは上手く進歩していない.
・以前の定義は,臨床試験に適合する患者を同定するためや敗血症の発生に関しての疫学的調査のためには良く機能していた.しかし,このクライテリアが非特異的であることや不均一な患者を作り出してしまっていることに批判がある.
・敗血症クライテリアの定義におけるしっかりとしたコンセンサスがないため,敗血症の診断やコミュニケーションがうまくいっていない.集中治療医を対象とした前向き国際調査では,3分の2の回答者が共通の定義がないことに問題を感じており,83%は敗血症が見逃されている可能性があると答えている.17%に満たない回答者だけが一つの定義に対して納得している.
・敗血症の定義は,研究目的には有用なフレームワークとなっている.しかし,これが実際の重症患者の診断や治療の使えるガイダンスとなっているかはいまだ議論すべきところである.
25. ~敗血症ーフォーカス不明:どのようにワークアップしてどのように管理するか?〜
・急性期の重症患者において,感染の存在を確認することとその場所を特定することは困難なことである.患者の全ての状況を注意深く評価しなければならない.それには患者の既往歴・現病歴・手技・薬剤・侵襲的ライン・身体所見が含まれる.
・非感染性の原因をしっかり考慮し,適切に除外すべきである.
・感染を示唆する発熱や白血球上昇といった基本的臨床徴候は非特異的である.CRPやIL-1/IL-6といったほかの炎症のサインも同様に非特異的である.
・プロカルシトニンは感染と非感染を鑑別するために最もよく研究されているものである.しかし感染の有無の決定的なマーカーとしてはまだ使用できるとは言えない
・病歴,最近の介入,身体所見から考えられる部位から,細菌学的検体の採取を行うべきである.
・画像評価,特にCT,は膿瘍の存在を確認するために有用である.他の画像的検索(核医学・FDG-PET)は感染の原因を同定出来ない時に用いる事ができる.
(担当 瀬尾)
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