Evidence-Based Practice of Critical Care 10章~11章


10 ~ARDSの臨床的定義は?~
・ARDSは急性の低酸素血症・呼吸力学の障害・両肺に広がる炎症により特徴づけられる病態である。

・診断は“必然的”に臨床的に行われる

・均一な結果の集団を集められていないため、過去から現在に至るARDSの診断基準は妥当性や信頼性に限界がある。

・現在、これらの定義を根本的に変えるような正当性に対する十分なエビデンスはない。

・重症患者もれなく救うために、今後の研究に呼吸器設定の標準化やARDSの診断に必要な観察期間を加える事は有益かもしれない。

・生理学的・画像的・生物学的特徴に基づいて注意深く患者を選択することは、研究としては適切である。しかし、その結果から得られるものはそれに合致した患者にしか当てはまらない。


11 ~ARDSの自然経過は?~
・現在はAECCの定義がALI/ARDSの定義として受け入れられており、最近の研究でも使用されている。

・ARDSは一般的病態であり、年間100,000人中86,2人の発症率である。

・ALI/ARDSの理解は進歩したにもかかわらず、全体の死亡率は30%のままである。

・ALI/ARDSの臨床経過は3つからなり、それらは臨床的ではなく組織学的に分類される。

・ALI/ARDSの生存者では、長期的な呼吸・神経認知機能障害は一般的である。

(担当 井上)

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