12. 〜ALI/ARDSに対する人工呼吸以外の治療戦略は効果的か?〜(瀬尾)
・ 科学的進歩により今後期待できる治療はあるが,現時点ではALI/ARDSに対する人工呼吸以外の治療戦略ははっきりと決まっていない.
・ 我々が持っているbest evidenceは,肺水腫を最小限にするために適切なタイミングで水分制限をすることである.
・ 重症ALI/ARDSに対するその他の治療は時に正当化されるが,risk-benefit比は未だ不明である.
13.〜ALI/ARDS付随する病理学的,病態生理学的変化は?〜(瀬尾)
・ 肺障害の病理像は,肺胞上皮と毛細血管内皮の破壊である.それは炎症と障害の原因(直接・間接)によって引き起こされる.
・ 肺障害の生理学はV/Qミスマッチと肺内シャントによる低酸素血症,死腔増加,肺コンプライアンス低下である.
・ 血管透過性亢進による肺水腫はALIの特徴であるが,肺水腫の量は肺内血管静水圧上昇によっても悪化しうる.
・ ALIの生理学的・病態生理学的メカニズムを理解することは,治療と管理の理解を促進すると思われる.
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